夜明けまでスポットライトそのまま

私立恵比寿中学のアルバム『indigo hour』のレビューです。

 

①Knock You Out!

素晴らしい。。エビ中のファンでもあるという梅田サイファーKennyDoesさん提供のこれまでやってそうでなかった一曲丸々バチバチのラップ曲。

エビ中出席番号の歌 その3』に次ぐ、生まれ変わった自己紹介ソングで、10人体制の「新しさ」を一曲目で分かりやすく提示しつつも、この曲が一曲目にあることで「これまでと変わらずどんどん新しいものに挑戦するよ!」という「変わらなさ」も同時に感じさせる、一曲目に相応しい曲!

リリックもフロウも10人の個性が爆発していてとにかく最高!これは長年エビ中を好きで見てきた人にしか作れない。今の時代、調べたら出てくる情報も多いけど、やっぱりそれだけでは埋まらない部分があって、フロウに表れる「その子らしさ」が聴いていて楽しいし、「なんて最強なグループなの…!アベンジャーズ過ぎる!!」と聴くたびに思う。「Out!」の一言にも一人一人の「その子らしさ」が出ているの、すごい。

あやちゃんと心菜のフロウ特にアガるし、上手すぎる。天才。

けどリリックは和香の「だって私もっとできる」「生涯勉強 マジで生きる」、えまの「やると決めりゃやりぬく」とかが好きだし、そういうのに惹かれるし、そういう子を応援したいと思う(のは自分を肯定するためでもあるのだろう)し、「こっからが沼」は本当にそうだと思う。

もうとにかくライブでキメてくれ!!浴びに行くから!!!!!

 


②Summer Glitter

正直、昨年配信リリースされた時は、『kyo-do?』で今をときめくヤマモトショウさんかと思えば今度はK-POPオマージュで、流石に流行りに飛びつき過ぎじゃない?と感じて、あまり気分が乗らずそんなに聴いてなかった。けどインタビューを読み、この曲から音楽ディレクターが変わっていることを知り、そりゃ曲の雰囲気も変わるのは当然だし、意図的に大きく変えている理由にも納得。

そして、K-POPという流行のものがベースにありつつも『楽園ベイベー』を感じさせるような懐かしさも織り交ぜられていることで新たな音楽になっている。これはアルバムのリード三部作(③BLUE DIZZINESS ⑥CRYSTAL DROP ④TWINKLE WINK)を聴いた時にも感じたし、インタビューでも話されていて確信になった。どの曲も「懐かしさ」と「流行や現代的なもの」の要素が共存する作りになっていて、そういう遊びが好きなので聴いていて楽しい。

 


③BLUE DIZZINESS

今アルバムのリード三部作(三作とも佐藤千亜妃さん作詞)の1つ。ジャージー・クラブを取り入れたサウンドイカしてて、テニスコートや電車のホームで踊っちゃうMVの世界観も最高!

韓国やK-POPが好きな心菜の歌い出しが完璧だし、えまはもうこの曲に限らずだけど、英語の発音もK-POPっぽい滑らかな歌い方も上手くて感動すら覚える。

青春ならではの葛藤や焦燥感を表現したという、どこか不安定さも感じられるメロディーのこの曲。作詞者である佐藤千亜妃さんと高学年メンバー真山・歌穂ちゃんの対談インタビューを読んで、「言いなりじゃなく私がRule」「手を繋いでU & I」「今生まれ変わる」などの歌詞に込められた想いや、長年続けているアイドルとして転換期を迎える中でのメンバー自身の想いがあることを知り、これは紛れもなくエビ中の曲だと確信した。

 


④TWINKLE WINK

こちらもリード三部作の1つ。 

「ウチら最強!」みたいなギャルマインドな仲間達とのプロムパーティーをイメージして作詞したとのこと。

前の曲から一転、パッと視界が開けるような明るさを持ったこの曲は、特に歌い出しの和香の歌声が抜群で、前の曲の余韻を取り払うかのような突き抜けた明るさに思わず泣きそうになる。三部作の中でも、アルバムの中でも一番好きかもしれない。

歌い出し和香の張りのある声と対照的な優しい声で1番サビを柚乃が歌ってるのも良い!

リリースの少し前に『夜明けのすべて』という映画を観たのだけれど、偶然にもこの曲はこの映画と重なる部分が多いと感じる。せっかくなのでここに書き残しておきたい。

プラネタリウム持って忍び込むSchool」は主人公2人が働く会社が学校の体育館(だったよね?)で移動式プラネタリウムを開催する光景と重なり、「泣いて笑ってEvery youth 星が照らすダンスフロア」「君とならば無敵だから」「強がっても本当は ひとりじゃ寂しいから 目と目あわせて繋ぐStep by step」などの歌詞は、初めは分かり合えなそうだった同僚との関わりの中で、次第に理解者となり人と支え合うことで見出せる希望があるということ(を私はこの映画で感じた)を描いていた点で近いものを感じた。そして、「青春のページをめくって色とりどりの夢をみつけよう 夜明けまでスポットライトそのまま 私たちずっとDreamer」という歌詞で終わり、プロムが終わればそれぞれの道へ進むこの曲の主人公達に、最後は別の道へ進む映画の主人公2人が重なる。

この映画が好きだったので、こういう偶然があるとさらに大好きな曲になってしまう。あと佐藤千亜妃さんがインタビューで「プラネタリウムという装置と私立恵比寿中学というグループを重ねて書いた」と話していた。そんなのズル過ぎる。好きに決まってるじゃん。

 


⑤DRAMA QUEEN

意味をあらためて調べると「ドラマのヒロイン、芝居がかった行動を取る人、過剰に騒ぎ立てる人」と。アイドルをドラマのヒロインに見立てた歌詞…?なんて考えたけど、正直分からない。

オートチューンのかかったサウンドと音のハマり方が心地良く、メロディーも好き。ライブでパフォーマンスを観たら何か感じ取れるものがあるのかないのか楽しみ。けどそんなこと忘れてノリノリになってしまう気がするし、それで良いのかも。

 


⑥CRYSTAL DROP

こちらもリード三部作の1つ。

メロディーが気分ではないとあまり繰り返し聴かないので、自習までは数回なんとなく聴いただけだったのだけど、自習の初披露でしっかり歌詞を聴いたら「この曲ってSPEEDが象徴する90年代恋愛バラードの仮面を被った大友情ソングなのでは??」となって、そこから一気に惹かれた。そういう裏切りをエビ中ならしてきそうだと思った、というかむしろ、まっすぐなオマージュはしないと思った、と言った方が正しいかもしれない。

「親友と離れ離れになってしまったときの気持ちが表現されています」との佐藤千亜妃さんのインタビューを読んだ時、心の中でガッツポーズした。聴き手が好きなように捉えれば良いかもしれないけど、やっぱり作者の意図が重なっているのは嬉しい。

それを知った上で聴くと、かほりこ、えまゆなの仲良しペアで歌うパートの威力が一層凄まじい。それと、1番の柚乃のラップパート、柚乃の声がロートーンのラップに凄く合っていて心地良い。

 


⑦Hello another world

高学年メンバーのユニット曲。聴けば聴くほどに好きになっている。

個人的な感覚だけど、子供の頃の夕暮れ時を思い出させるイントロや台詞パートが『幸せの貼り紙はいつも背中に』を彷彿とさせるようで、高学年メンバーだからこそ歌える優しく強い曲だと思う。歌穂ちゃんの柔らかな声で始まるのも曲の世界観にピッタリ。

1番サビを真山と他メンバーがそれぞれペアで歌ってたり、それに次ぐ台詞パートの歌詞や、そのパートを高学年メンバーの中でも期の近い美怜ちゃんとあやちゃんが担っていたりするあたりで、何かを予感させにきてる…?なんて思ったけど深読みが過ぎるか。

 


⑧トーキョーズ・ウェイ!

一番エビ中っぽい!おしゃれなサウンドにシュールな歌詞。『未確認中学生X』『ハイタテキ!』だったり、たむらぱん提供楽曲のようなシュールな世界観がこのアルバムの中にあると、もはや懐かしさすら感じる。

サビのメロディーが好き。

 


⑨STAY POP

低学年メンバーのユニット曲。大学芸会で初披露された時から好きー!ってなった。

超個人的な解釈だけど、柚乃パート「冷めた目なんてEasy ちゃんと聴いてHeart Beat 手探り奏でる未来」を聴いてハッとした。新たな方向性へ向かう中でファンからの批判が出てくるのは仕方ないことだけど、表面だけを見て批判してない?ちゃんと聴いて、感じ取ろうとしてくれてる?っていうメッセージのように思えた。(全然違うかもしれないけど)もしもそうだとしたら、それを歌うのが柚乃なのが凄く良いなと思う。それと、和香が「世界は美しい」って言うならそうかもってなるからありがとね。

タイトルや歌詞に負けじとポップを極めたようなメロディーなのに、突然ラップになったり、かと思えばテンポアップしたり大胆な転調が聴いていて飽きない。

 


⑩kyo-do?

アルバムを締め括るのは10人体制で初めてリリースした曲。ポップで可愛らしいメロディーの中に、言葉遊びや前向きな歌詞が印象的なヤマモトショウさん提供曲。

インタビューで真山が「(kyo-do?は)可愛いをテーマにしていて。当時、今までの私たちの方向性と大きく変わって、自分の中でもどういうライヴをすればいいのか悩んでいた」と話していて、それが結構意外だった。可愛いは可愛いんだけど、とてもエビ中らしい曲だと感じていたからだ。

エビ中は「永遠も踊るし、一瞬も歌える」し、このアルバムは「これから歩んでいく人とのDANCE」なんだと思う。

エビ中に「ねぇ ここに来て 笑い合って」「どんな感動にも僕を選んでよ!」と言われた時に引き続き、「明日も会いに来て」と言われてしまったら私達は会いに行ってしまう。

 

 

 

今回のアルバムはリード三部作という初の試みが特徴的でその存在感が強いけど、他の曲をアルバムの中で一つの作品としてまとめ上げる役割も担っているように思う。

自分を見つめる『BLUE DIZZINESS』、親友との別れを歌った『CRYSTAL DROP』、仲間達とのプロムパーティーをイメージした『TWINKLE WINK』。真山が「世界観が1人から2人、最後全体に広がっていく」と話しており、なるほど!と思った。

それら全てがメンバー自身やグループのことをイメージして書かれ、歌われていること知り、三部作、そして『indigo hour』はやっぱりエビ中の音楽だと思う。何も知らずに初めて聴いたティーンも青春を感じるかもしれないし、自分含めてファンが聴くとエビ中を通した青春(エビ中って青春なので)も感じられるかもしれない。

 


最後に…ココユノノカが三部作を中心に歌い出しや1番サビ、ラップパートなどの目立つパートを担っていて、それがそれぞれハマってるの最高〜!

あゆちきんを作った100コンテンツ

番組

天才てれびくんMAX

はねるのトびら

エンタの神様

笑っていいとも!

ザ・イロモネア

IPPONグランプリ

・すべらない話

爆笑レッドシアター

M-1グランプリ

ミュージックステーション

ひみつの嵐ちゃん!/VS嵐/嵐にしやがれ

エビ中グローバル化計画/エビ中++

・バチェラージャパン/バチェロレッテジャパン

・ヤギと大悟

・ラヴィット!

 

ラジオ

エビ中☆なんやねん

霜降り明星のANN0/ANN

・ハスマナ


お笑い

ラバーガール

・ロバート

・千鳥

霜降り明星

・オズワルド

・ニューヨーク

・カナメストーン

・ダウ90000


音楽

・MTK

・J-POP

大塚愛

Buono!

Goose house

RADWIMPS

フジファブリック

・Mrs.GREEN APPLE

・ハルカミライ

あいみょん

でんぱ組.inc

・桜エビ〜ず/ukka

チャットモンチー

赤い公園

・崎山蒼志

宇多田ヒカル

星野源

吉澤嘉代子

・カネコアヤノ


モーニング娘。/ミニモニ。

・嵐

大野智

私立恵比寿中学

柏木ひなた

・辻千恵

・柴田ひかり

高畑充希

・屋敷裕正

・仲野太賀

河合優

さくらももこ

 

 CD・ライブ

ウラ嵐マニア/嵐

・穴空/私立恵比寿中学

・エビクラシー/私立恵比寿中学

・playlist/私立恵比寿中学

octave/桜エビ〜ず

・ちゅうおん


・児童文学/パスワードシリーズ

東野圭吾

西加奈子

朝井リョウ


ファッション雑誌

ピチレモン

Seventeen

・mer

・FUDGE


漫画

・ちゃお

・GALS!

ちびまる子ちゃん

君に届け

アオハライド

・ストロボエッジ

僕等がいた


アニメ

おジャ魔女どれみ

カードキャプターさくら

おじゃる丸

あたしンち


ドラマ

がきんちょ〜リターン・キッズ〜

大好き!五つ子

・砂時計

ウォーターボーイズ/ウォーターボーイズ2

花より男子/花より男子2

山田太郎ものがたり

・住住

・大豆田とわ子と三人の元夫

・俺の家の話

・カルテット

・ブラッシュアップライフ


映画

千と千尋の神隠し

リメンバー・ミー

・SUNNY

・14歳の栞

・サマーフィルムにのって

・アフターサン

・PERFECT DAYS

 

 

 

◯感想

これをやってみて思ったのは、自分を"作った"コンテンツと言われるといまいちしっくり来ないのだけど、その時の自分の興味や考えてることの移り変わりがはっきりと分かってしまい、そのコンテンツのことを知る人に対しては何よりも自己紹介になると思った。

少し恥ずかしいけど、幼少期の頃から好きだったものを振り返るのは想像以上に楽しくて、記録にもなるのでやって良かった。おすすめだし、みんなの見たいです。

余白を覚えていたいんだ

2023年の好きだったエンタメ作品。ジャンルごとにランキングを作るほどたくさん見てないのでお気に入りをまとめてみた!読んでみてもらえたら嬉しいです。

 

①ブラッシュアップライフ

主人公達の年齢的には自分より少し上の世代なのだけど、出てくるカルチャーがどれも自分が小学生〜中学生くらいのもので刺さる。小学生の頃は毎日のように放課後シール交換をしていたし、たまごっちも持っていたし、高校生の頃はカラオケでイケナイ太陽を歌っていた。

『令和ロマンの娯楽がたり』で加納さんが言っていたように、まさに私たちの『ALWAYS 三丁目の夕日』といった感じでもあると思う。その上、登場人物たちのなんとも言えない個性と愛嬌が魅力的だった。

「なっちの情報通な感じがあの子(高校からの友達)っぽいな」と思っていて、放送時期にその子含めた友達4人で会った時に、4人中3人がこのドラマを見ていて、その話ができたのも良かった。

麻美が人生を繰り返すことでどんどん愛おしさが増す友情、重さがなくてその時の気分関係なく見られるところ…ここ数年で一番好きなドラマと言って良いかもしれない。

 


②また点滅に戻るだけ

ダウ90000の第5回演劇公演。

素晴らしかった。

ラストシーンは心臓が潰れてしまうかと思った。最高に熱くてニクい。けど恋愛という設定に限らず人間対人間の関わりとして凄く泣きそうになって(泣いてたかも)何かにおいて自信のない人間には絶対に刺さる作品だと思う。しかもずっと面白い。満を持しての本多劇場でこれというのがかっこよすぎる。生で見られて良かったです。(友達に感謝)

 


③aftersun/アフターサン

今年見た映画でベストはこちら。

よく行く映画館に置かれていたフライヤーに惹かれて、珍しく持ち帰って公開を楽しみにしていた。

(以下、Filmarksに載せた感想)

全てが眩しいくらい美しいのに、ずっとどこか切ない父娘のバカンスの映像に垣間見える違和感を寄せ集め、ぼやぼやとしたものが渦巻き、喉の奥が重苦しい。観終わって、あれこれ思い出しながらカラムの心情を推測してさらに苦しくなった。思い出の美しさがより苦しさを引き立ててくる。

レビューを読んでいると、映画をあまり重たく捉えてないものも多くあり、それほどにカラムはソフィの前では親の役割を全うしようとしていたのだと思った。カラムのソフィへの愛情や言葉には一つも嘘はないんだよね。

ソフィのちょっと生意気でおませさんな加減もすごい。

「太陽の下なら離れていても一緒」

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↓は映画の後に寄ったカフェなんだけど、ブラインドから差し込む陽射しが映画の余韻に浸るのにピッタリな画で感動した。(ちなみにこのカフェはこの後も3回ほど行ってお気に入りカフェになりました)

https://x.com/tctcgrgrd/status/1665211491358998529?s=46&t=szQCeuppbp5E3fyDHS3CFA

↓『テート美術館展』で見た絵ともリンクするものを感じた。

https://x.com/tctcgrgrd/status/1685602406829334528?s=46&t=szQCeuppbp5E3fyDHS3CFA

映画単体としてもだけど、周辺の思い出も含めて思い入れのある作品になった。

 


④ラヴィット

ちゃんと見てるのは木曜だけなので木曜ラヴィットなんだけど、ラヴィットの精神が好きなので番組丸ごと大好きと言わせて!木曜はニューヨークはもちろん、他のレギュラー陣もバランスも好き。

嶋佐は毎週のように名場面を生み出してて最高だし、屋敷は嶋佐に誰よりも笑いつつ、映ってない時含めガヤやツッコミが鋭くてさすがだし、横田真悠ちゃんは可愛いし、毎週衣装も素敵でそれを見るのも楽しみ。飾ってなくて、今は産休中のギャル曽根もなんだけど、思いっきり笑ってるの見てると元気出る。ギャル曽根がどんどんやばい人になってきてるのも面白い。ゲームの時にゲストチームにされがちなノンスタ石田さんも良い立ち位置。

毎週木曜は帰ったら録画したラヴィットを見ながら夕飯を食べるのが楽しみ!他の曜日も気になった部分は夜明けのラヴィットで見たりしてる。

ラヴィットロックも楽しかったな〜!初めてカンペうちわを作るのがまさかここになるとは…今年もありがとうラヴィット!LOVE!

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バカリズムと欲望喫茶

少し前に第1弾が放送されて、最近第2弾(第一夜〜第三夜)が放送されたバラエティー番組。

カフェや喫茶店が好きなので、セットが喫茶店という時点でアガる。そこでバカリズムロバート秋山(多分全回出演はこの2人)、その他芸人や俳優5名でメニューという名のゲーム?をする番組。中でも「自分だけ知ってるセット」というメニューが大好きで、選ばれた人が決めた言葉(「おにぎり」「イーヤーサーサー」とかなんでもOK)をその人しか知らない言葉として、他の4人に説明して、他の4人はその言葉を理解するために質問するというもの。これがなぜか分からないけどもうずっと笑える。中でもバカリズムの演技力と質問の視点が全部面白くてさすがだし、秋山の言葉のチョイスが毎度らしくて好き。レギュラー化したら毎週このコーナーでも良いって思う。

 

 


さくらももこ

映画『わたしの好きな歌』をNetflixで4月上旬に見て、それがとても良かったところから、4月下旬には関東に回ってきたら絶対行きたいと昨年から待っていた『さくらももこ展』へ。一気にさくらももこちびまる子ちゃんへの好きが加速した今年だった。

原画コーナーではどの話にも見覚えがあって、昔漫画をほとんど読んでいたんだなと嬉しくなりつつ今でもNetflixで日常的にまる子を見ている妹と一緒にケラケラ笑いながら見て回った。アニメも最近は見てないけど毎週見ていたし、オズワルド畠中が芸人になるきっかけだと紹介していて気になって昨年読んだエッセイ『ひとりずもう』も良かったし、ずっと近くにあったさくらももこ作品だけど、大人になった今だからこそ気づけるようになった良さがある気がして、あらためて『ちびまる子ちゃん』が大好きになった。さくらももこ展の図録は宝物だし、これまで適当な茶碗しか使ったことなかったから毎日使う茶碗をお気に入りにできて嬉しい!けど割らないか心配。

あ、来年のカレンダー買わなきゃ!

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⑦若草

吉澤嘉代子さんのEP。

今年は新しくリリースされた音楽を繰り返し聴くことが少なかった中で、このEPは通しで繰り返し聴くことが多かった。青春というテーマでありながら、過去だけでなく現在や未来に視点が向けられているところが好き。

https://open.spotify.com/album/2tzJbY8StOkbuM52pfLU3E?si=tucZw88ESZenb1u8iMAamw

 

 


サルゴリラ「RULE」

サルゴリラキングオブコント2023で1本目にやったコント。多分もう児玉さんがツボなんだけど、特にこのネタは何回見ても笑える。

優勝して嬉しい!おめでとうございます!

https://youtu.be/5nXYkinwXFc?si=oXB38xky5axlv8JL

 

 


(余談)

『ラッシュアップライフ』『また点滅に戻るだけ』『若草』には青春・友情・プリクラのような共通する題材があったり、『アフターサン』とちびまる子ちゃん『まるちゃん 南の島へ行く』には似たもの感じたり。そういうのも嬉しくなる。

https://x.com/tctcgrgrd/status/1665310300458065920?s=46&t=szQCeuppbp5E3fyDHS3CFA

 

来年も無理せずマイペースに好きなものを見つけていけたらいいな!

青空だけは十代のまま

コロナ渦を経て4年ぶりの仙台帰省。

私にとって帰省とはまだまだ「おばあちゃん家に行くこと」だ。一人暮らししている時も、実家は隣の県だったし、多い時は月一とかで帰ることもあったし、帰省と呼ぶのはなんだか似合わない気がして呼んだことがなかった。

 

三連休が帰省で終わってしまい日曜の夜に帰って翌朝から仕事となると気持ち的にも体力的にもキツイな〜とか、仕事関係でやることあるしな〜とか、親戚のことは好きだけど悪意のない言葉で少しだけ傷ついたり気まずくなるのも避けたいな〜とか、色々考えた結果、帰省には参加せず、擬似一人暮らし生活を楽しむことにした。

 

けれど、その計画は3連休の2日目に崩れた。

幼い頃から夏に仙台のおばあちゃん家に集まることが1番のビッグイベントだった。帰りたくなくて泣いたり、いとこは仮病を使って帰りを数日遅らせたりしていた。みんなでキャンプに行ったり海に行ったり花火をしたりカラオケに行ったり。そんな思い出はずっと心に残っている。

 

グループLINEに送られてくる写真の数々を見ていたら、大好きないとこやその子どもに会いたくなった。いとこは何人かいるけど特に仲の良いいとこは一個下で、身内が言うのもなんだけど、とても素敵な子だ。いとこは昔と変わらず皆に会えたことを喜び、あと何回会えるか分からない祖母との時間を慈しんでいるように感じた。もちろん、人それぞれ事情があるし、みんながそうするべきだとも思わない。けどまっすぐにそれができるいとこが今の自分には眩しく感じた。

妹に「楽しそう!行けば良かった〜」とLINEをして、「今から来たら?って◯◯(いとこ)が言ってる」「みんな会いたがってるよ」という返信がなければ行ってなかったと思う。

行きたいと思い始めてからも、けど夕飯の材料買っちゃったしな〜とか、今から行っても夜に着いて明日午後には帰るしな〜とか、滞在時間短いのにお金結構かかるのやだな〜とか、そもそも本当に会いたいと思ってくれてるのかな〜とか考えた。

考えたけど、行くことにした。

 

超久々に新幹線に乗ってワクワクして、久々に旅館に泊まって旅館の匂いや一階の売店に一人感動して、宿の部屋で少し話してすぐ夕飯で、ビールなんか飲んじゃって、温泉入って、部屋で遅くまで飲んで、7時に起きて朝食バイキング食べて、昨日みんな行ったこけし屋さんが近いからってもう一度寄ってくれて可愛いこけし買って、仙台戻ってお墓参りして、毎年恒例のサイゼでお昼食べて、仙台駅でお土産買って、遠くで一人暮らししてる弟といとこたちとハイタッチしてバイバイした。

 

祖母は認知症はあるが90過ぎにしては元気だと思う。何に笑ってるか分からない唐突な笑い声に皆で笑った。私は弟が2人いて、長男は髭を剃っていて、次男が髭を生やしているのだけど、「そっちが弟なのに髭生えてんの」ってめちゃ笑ってて、それだけは笑う理由がちゃんとあった。あとはよく分からなかった。

 

部屋で飲んだ時には、いとこと自分が異常に涙脆いという話で共感し合っていたら、おばがそれは祖父の遺伝だよと教えてくれた。生まれる前に亡くなってるから知らなかった。

 

滞在時間は丸一日にも満たないのに、もっと長くいた気がする。行けて良かったな。

 

やらなきゃいけないことが多い時は特に、土日両方予定入れるのは不安だし、なるべくなら土曜に遊んで日曜は余韻に浸ったりのんびりしたい。楽しい時に翌日のことを考えてしまうのが嫌だ。けどそんなことばかりを気にして楽しいことに消極的な自分はもっと嫌だと思っていた。

だからこそ今回、たまには良いじゃん!と思い切って心躍る方を選べたことが嬉しかった。

一つ心残りなのは、「素晴らしい行動力!」と褒めてくれたいとこに、「あなたが来なよって言ってくれたおかげ!」と言えなかったこと。

 

新幹線も全然乗ってなかったから分からなくて、旅行とか遠征とか腰が重かったんだけど、切符の買い方を思い出したから(調べればすぐ分かることだけど、そういう一個一個がやたら面倒に感じてしまうここ最近…)旅行とかフェスとかに行くハードルが下がった気がするぞ〜

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どうせ夢の中でばったり会うのでしょう

ダウ90000になる夢を見た。ついに見てしまった。

 

ダウ90000になって、演劇公演に出るんだけど、他の仕事が何かで忙しかった私は、当日に初めて台本を読む。

楽屋と思われる場所で忽那さんと2人きり。忽那さんに「今からこれ覚えなきゃってこと?」と聞く。忽那さんは最後の方のページを見せて、「今日としばらくの公演は、この役で大丈夫!」と、台本を覚えるまでは、終盤で一回だけ登場する役を任される。

忽那さんからその役についての指導を受ける。

机に突っ伏して(両手を机の上に重ねた状態で、その上に顔を付けて寝ているような状態)左手だけ顔の下から抜いて顔の横にスッと出す。そして突っ伏したままほんの少し顔を浮かせて左手をチラリと見る。その左手薬指に誰かが指輪をはめる。

何か台詞があったかあやふやだけど、たしかこれで役目は終わり。

とりあえずの役の割には重要そうな役に内心「ラッキー🎶」と思いつつ、そんなダサい気持ちを見透かされまいと平静を装い、なるべく早く本来の役を始めるために必死で台本を読む。(目覚めてから思ったけど、このとりあえずの一回だけ出てくる役、私が本来の役に戻ったら誰がやるねん。結構重要そうなのに。)


記憶の限りだと、台本のはじめのほうはイメージのイラストだった。A3サイズの紙が十字線で4分割にされており、各スペースにイラストが書かれていたような気がする。重要なそのイラスト(演劇のテーマのイメージ)の記憶があやふや。そんなに面白いアイデアは私の中にないということなのか。悲しい。スケボーに乗った子、野菜、みたいなイラストがあった気がするけど。そしてテーマは「日常の中の些細な違和感」、些細で多くの人がわざわざ口にしないけど感じているような違和感、みたいなものだった気がする。具体的なことを思い出せないのがとても悔しいんだけど、また新鮮な角度だし、なんか一段とお洒落だし、面白いもの思いつくな〜と思った。なんならこれまでの中で一番好きな作品になりそう…!!と興奮した。けど重要なその内容は分からない。悲しい。


いつの間にか、蓮見さんや他のメンバーもいて、書いた人の目の前で台本を読むのってこんなに緊張するんだと思った。そんな感情ばかり覚えている。緊張のせいでちゃんと読めてなかったから台本の記憶があやふやなのかな。そういうことにしたい。

蓮見さんと話してて「美味しい役で良かったね」と言われ、(ゲッ見透かされてる…)と思う。夢の中の蓮見さん、ちゃんと蓮見さんだ。こう書くと冷たい感じがするけど、全然そうではなく、むしろとても優しかった。当日に台本を初めて見る自分を気遣ってくれているのを感じ、(これは人たらしだな…)とも思った。(良くしてもらっといてひどい感想)


多分、台本の序盤を読んでいる間に目覚めてしまったし、読んだ部分の記憶もない。夢の中の蓮見翔の脚本なら盗作が許されると思うから、またいつか夢に出てきて面白い脚本を見せてください。そしてそのアイデアを形にしたい。むしろ今ある「終盤の指輪シーンと微かに残るイラストのイメージ」を頼りに何か考えてみたいけど、だとしたらそれすらもここに書かない方が良いな。これを読んだ誰かの夢に私が出てきて、先に「終盤の指輪シーンと微かに残るイラストのイメージ」を盗作されてしまうかもしれない。

 

 

〜おまけ〜

ケータリング?を私がみんなの皿に分けるんだけど(紙皿とかでなく、各自の色とりどりの皿が楽屋にある)豚肉が入ってる中華っぽい炒め物を分けようとしてたら、もえこさんに「それ私のお兄ちゃんのお皿!」と言われる。(なんで楽屋にお兄ちゃんのお皿があるんだよ)と思いつつ「えーごめんごめん!」と笑っていた。

 

ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな

仕事帰りの電車で、目の前にいた女子高生2人組の会話があまりにも『16歳(14歳)の栞』だったので記録しておく。

 

まず始めに言っておきたいのは、この会話を他の話からの流れで、さらっと、あっけらかんと、軽いトーンで話しているということ。もちろん一言一句を覚えているわけではないし、聞き取れない部分も多々あったけど、こんな感じだ。

 

A「聞いてよ、うち昨日(クラスで)泣いて怒鳴ったからね」

B「なんで」

A「めちゃめちゃいじられてて、ブスとか言われたりしてて、机の上にゴミとか置かれたりしたから、それはさすがにやりすぎだと思って怒った」

B「それはないね。可愛いから嫉妬してるんじゃない?」

A「可愛い?」

B「可愛いよ」

A「男子の知り合い多くてよく話してるから嫉妬してるのかも。しかも〜〜(聞き取れなかったけど、おそらく「Aがよく話してるのはAが好きな人もしくはAのことが好きな人」という感じ)」

B「まじか!好きピいるじゃん」

A「しかも聞いて、その人、私のこといじってくる子の好きピなんだよ」

B「うちも陰口言われてるよ」

 

といった感じ。

 

2人は同じ制服を着ていて、親しげに話していた。お互いまだ新しい環境に慣れていない様子から考えて、高校1年生だろうか。(そういえば電車を待つ間、スカートを折って「もっと折りなよー!」と盛り上がっていたし)同じ中学から同じ高校に進んだけど、クラスが別々になってしまい、一緒に下校して久しぶりに近況を報告し合う時間だったかのように感じた。

かと思えば、電車を降りてホームを歩く間はこんな会話をしていた。

 

B「うち彼氏いたことないんだよね!いたことある?」

A「ある!中1〜2の時!前言ったじゃん!(おそらく相手が)部長と浮気してたって」

 

イヤホンをしててもこんなに会話内容を把握できてしまうくらいの声量で、さっきからずっとなかなかの話をしている。

ところでこの会話、中学から一緒だった2人の会話ではない気がする。となると、高校で初めて知り合い、部活仲間になった2人とかだろうか。2人の後ろから離れる前、最後に聞こえてきたこの会話のせいで、一気に2人の関係性が分からなくなってしまった。

まあどちらにせよ、気の合う子が1人でもいて良かったね。

 

名残惜しそうにバイバイする2人の声を聞き届けて、私もほんの少しだけ名残惜しさを感じながら帰った。ファミレスだったら無駄に長居して聞いてしまうんだろうなって思うほど、普段聞けなくなってしまった会話だった。

 

 

美味しいものを食べな

ここ最近、とうとう流行病にかかってしまい、久しぶりに高熱が出たり頭痛や関節痛に苦しんだりして、あたりまえのようになっていた健康の尊さを再確認した。身体がしんどくて涙が出たり、喚いたりしたのっていつぶりだろうか。療養後半2〜3日くらい、味覚と嗅覚はあるけどおおまかな分類しかできなくなっていて、風味みたいなものが分からなくて悲しかった。美味しいご飯を食べたいし、ご飯やお茶や布団や窓開けた時外の空気の匂いが分からないのは寂しい。
身体がしんどいとスマホを見る気にもならないし、少しマシになってテレビを見たりラジオ聞いたりしようとしても頭痛が悪化してなかなか厳しい。だから、3日ほど経ちようやく画面が見れるようになってからは嬉しくて反動もあり、えいや!と久しぶりにHuluに加入して、気になっていたドラマを観まくる生活を送っていた。
体調崩す直前に友達と話したスペースで、前々から気になっていた架空OL日記や凪のお暇の名前が上がったので、リマインダーにメモしていた。その流れでこれを機に気になっていたのをたくさん観ちゃえ〜となり、観たドラマがこちら。

・架空OL日記
・凪のお暇
・妻、小学生になる。
・First Love 初恋
・カルテット

我ながらたくさん観た。
普段はドラマって45分×10話とかあるから、そんなの無理!となっちゃうタイプなんだけど、そんな私がカルテット以外は基本1日で、しかもほぼぶっ通しで観てしまった。(カルテットはタイミングだったり、なんだかゆっくり観たくて)それほどどれも面白いし、それぞれ素敵な作品だった。
特に凪のお暇とカルテットは、自分にとって大切なお守りみたいな作品に出会えた気がしている。

過去の最高ドラマを観ていると、ちょっとだけ「なんでこんなに最高なのに観てなかったんだろう…」と悔しくなるタイミングがある。けどそのたびに、「いや待てよ、201◯年ってそりゃ観る気になれなくても無理はないし、何より、今観ているからこそ響いてる部分があまりにも多くない?!」と思い直す。こう思える性格に救われる。

性格といえば、昨日のNEWニューヨークを見て感じたことがあった。繊細サミットという、要するにアメトークの生きづらい芸人と同じような企画だった。(言っちゃった)
そこで出てくるエピソード達、共感するのもあるし、その思考はわかるんだけど、なんだかそこまで気にしなくなったな〜(昔からそこまでは気にしてないかも)と感じて、自分は思ってたほど繊細ではないのかもなと思った。見てると、屋敷の感覚が同じくらいに感じて、だから好きなのかもな〜とも思った。この感覚が近い人と遠い人、どちらの方が相性が良いのかも気になるところ。

昨夜、カルテットの8〜10話を観てポロポロと泣き、じんわりとした気持ちを胸に抱えたままカネコアヤノTLに影響され「愛のままを」を聴き、「できるだけ愛のままを返すね 胸の奥の燃える想いを」の歌詞に深く頷いた。
打算的なものじゃなく、溢れるようなものが良い。優しくしてくれる人には優しくしたくなるし、優しくしてほしいと思う人にはまずは自分から優しくしたいと思う。それで十分だ。



最寄駅の近くにあるのにこの間初めて行き、昨日やっと2回目の訪問をしたナポリタンが美味しい喫茶店。First Love 初恋を観て、ここに行くと決めていた。クリームソーダの、さくらんぼが乗ってない感じも、運ばれてきた直後なのにアイスクリームが溶けてあわあわになってる感じも、良いでしょ。