口に入れてきたキャンディは君に届かずきえる

今日、というか既に日付変わって昨日、ニューヨークジャックにエビ中がゲスト出演した。好きな芸人と好きなアイドルの初共演。とても嬉しかったので記念に残るよう久々にブログを書く。

ニューヨークを好きになったのは、M-1 2019がきっかけ。それもネタというよりはネタ終わりの平場での屋敷さんの対応力に魅了された。松本人志に「ツッコミが笑ってるのが好きじゃない」的なことを言われ、10年かけてついに来た晴れ舞台でトップバッター、ウケはイマイチ、ついには神様的存在から弄り半分とはいえマイナスな意見、そんな状況で会場を、お茶の間を一気に笑いに包んだ「最悪や!」の一言とあの表情。頭の良い人だなと思った。

そこからはYouTubeチャンネルを漁り、ニューラジオを毎週聞くようになった。ネタもYouTubeチャンネルに上げられてるものを見まくった。
全部が面白くて刺さった。ネタもラジオも企画も。悪意とか偏見とかって言葉を敢えて嫌わずに使うなら、それらは誰だって感じているものだと思う。だからこんなにも共感して感心すら覚えてしまうのだと思う。悪意や偏見を持っていること、変だと思うことがあること、そんな気持ちを認めてくれてる気がするから、ネタやラジオの中で共感することがあるといちいち嬉しくなってしまう。(そもそも全てに対して公平な目を持ってる人なんて逆に気持ち悪いと思ってしまう)
先日行われた単独ライブ「Natural」も最高だった。少しでも興味があればアーカイブが終わる前に是非見てみてほしい。

そしてもう一点、ニューヨークの魅力だと感じること。2人のインタビュー力。これはさっきのこととも通じるけど、ニューヨークには人の言動に対して、物に対して、制度に対して、いろんな対象への「変だ、ダサい」という線引きがハッキリとある。ネタやラジオを見聞きしてるとそれが伝わる。線引きはあるのだけど、線の向こう側の人や物に対して、「変なので興味ないです、さよなら」とはならない。変だと思うことに対して、どうしてこの人はこういう言動を取るのだろう、なぜこれは存在するのだろう、とむしろ興味を持つ。それについて沢山考える。追究する。

そして、"違和感を持ったこと"に対してだけでなく、"知らないこと"に対しても同じ姿勢がとれる。ニューヨークジャックでのエビ中とのトークを見てても分かるけど、2人とも次々とエビ中への質問が出てくる。しかもあの感じからして、事前に考えていた質問というよりはその場でどんどん質問が湧いている。そしてその質問の視点もまた凄い。大多数の人ならなんとなく決めつけて聞かずにスルーする部分だったり、聞きにくい部分だったりするから、7年間エビ中を追ってきた自分でも知らなかったことがいくつも出てきた。これは、日頃から違和感を持ったことに対して深く考える癖がないと出来ないことだ。
そう、根本的に人間のことが好きなんだと思う。優しさがあるんだと思う。
小林歌穂ちゃんも言っていた、ニューヨークは優しい。

YouTubeでは主に芸人、ニューヨークジャックでは漫画家、催眠術師、格闘家など多ジャンルの人とニューヨークが話しているのを見てきた。自分があまり興味がなかった人のことも、2人の視点で紐解かれてしまうと自然と面白いと感じる。本当にすごい才能だと思う。


そんなニューヨークとエビ中の初共演。(前置き長ッ)

まさか実現するとも思わずニューヨークジャックの1.5万人フォロワー企画のツイートを引用リツイートした。「視聴者が呼んで欲しいゲスト」だから自分がエビ中を推すのはあたりまえだと思ってツイートした。不思議に思われたとしても、既に共演している人や仲良しな芸人よりも初めて絡むアイドルの方が何倍も面白いと思った。そしてまさかの、実現した。

決まった時は嬉しさの反面、どんなにニューヨークを信頼してるとはいえ、どうしても不安が大きかった。好きな人と好きな人だからこそ、残念な感じで終わったら深く傷つくことが予想できたから。けど、始まってみると、とても良かった。ゲストで呼ばれた3人のバランスが良かったこともあり、個々も比較的調子が良かったこともあり、もちろんニューヨークの力があり、とても面白かった。何度も爆笑した。(それでも終わるまで心配でずっと呼吸が浅かったようで、終わってからドッと疲れが襲ってきたけど)

美怜ちゃんは期待通り率先してハキハキと話していたし、適当感がニューヨークの波長と合いそうだなとは思っていたけど本当にピッタリで嬉しかった。
ひなたは一歩引きつつも、クールな顔と笑った時の子供っぽさのギャップが出てて最高だったし(推しだけ見方がおかしい)、屋敷さんが高級時計()を「値段当てたらあげたろかな」と言った時の「ウザッ」とかとても良かった。
歌穂ちゃんは「告られたかったのに告られなかったんですよ〜!」、歯列矯正、自己紹介、、、要所要所でしっかりと笑いを取っていた。

安心したと同時に、胸がいっぱいだった。
好きな芸人と好きなアイドル。
オズワルドで既に経験はしてたはずなのに、芸人によってこんなに違う面白さがあって、また別の幸福感があった。

引用リツイートして良かったなと心から思った。

こういう嬉しいことがたまにあるから生活できると思った。



おねがいよを聴いてぼーっと月を見ながら余韻に浸る夜。